12月02日 中性化試験
コンクリートの主成分はセメントなので内部はアルカリ性なのですが、空気中の二酸化炭素と反応して、表面から徐々に炭酸化していきます。
コ ンクリートの中性化と呼ばれているのですが、この中性化が表面から内部の鉄筋に到達するまで深く進むと、鉄筋が腐食し、ひび割れなどが発生します。
コンクリートのテストピースを気温20°、二酸化炭素濃度5%、湿度60%のチャンバーの中で保管します。
大気中の二酸化炭素濃度が0.03%程度なので、二酸化炭素濃度がかなり高く、人工的に長期的な中性化深さを求めます。
中性化深さを図るためには、小学校の理科で習ったフェノールフタレイン溶液を用います。
上左の写真が、チャンバーの中から取り出してカットした状態、そこにフェノールフタレイン溶液をかけると、右の様に変色します。
紫に変色している部分が、アルカリ性という事なので、中性化はほとんど進んでいない事が分かります。
表面の変色せずにグレーのままの色の部分をノギスで計測し、その平均値が中性化深さになります。
今回のシラスコンクリートは水セメント比も比較的小さく、シラスの微粒分が含まれているため密実なコンクリートとなっているので、良い試験結果が出ると予想しておりますが、何週間にも渡り、継続的に試験を行っていきます。